Blueです。
今回は、タイトルにもある通り、こちらの本を読みました。
contents
■この書籍を読んだきっけかは?
こちらの記事にもある通り、最近の家での過ごし方は、ピアノを弾くようになりました。
毎日30分を目安にピアノの練習に励んでいます。
練習はやはり楽しいのですが、指が全然言うことを聞いてくれないので、心が折れることもしばしばです。
そこで「ピアノ」、もっと大きく言うと「音楽」を違った視点で捉えることで、ピアノへのモチベーションにつなげたいと思って読むことにしました。
因みに、この著者:菅野 恵理子さんは著書の1冊目に「ハーバード大学は「音楽」で人を育てる 21世紀の教養を創るアメリカのリベラル・アーツ教育」という作品があり、今回紹介する本を読む前に読んだのですが、個人的には今回紹介する、2冊目の本の方が好きでした。
(参考までに、リンク張り付けておきます)
今回も、おもしろいと感じた点、気付きも多かったので、頭の整理も兼ねて共有したいと思います。
以下の項目の順で紹介していきたいと思いますので宜しくお願いします。
■偉大な作曲家から現代を読み解く
現代を不確実性に溢れている中、現代を読み解くのに必要は5つの概念を、偉大な作曲家たちの音楽の向き合い方から、ヒントを得る、という構成です。
「5つの概念」と「作曲家」に就いては、目次からの抜粋でまとめておきます。
- 多様性から新しいヴィジョンを生み出す人──身近な多様性に気づき、グローバルに活かす【バルトーク、ストラヴィンスキー】
- ソーシャルなマインドをもつ人──互恵社会のなかで、ともに創造する 【リスト、メンデルスゾーン】
- レジリエンスの精神をもつ人──複数の視点で物事を柔軟にとらえる【プーランク、ラヴェル、ショスタコーヴィチ】
- フロンティアとして道を創る人──普遍的な原理を新しい時代に活かす【J.S.バッハ、ドビュッシー】
- 生命・宇宙のサイクルを感じとる人──見えない気や感情を察知する【ショパン、モーツァルト、ヒルデガルト・フォン・ビンゲン】
各章で紹介されている作曲家の生い立ちと、夫々のテーマとの関連性とが記されていました。
個人的にその発想が面白かったです。
正直、登場するのほとんどの作曲家を知らなかったので、作曲家とテーマの関連というよりは、夫々のテーマと作曲家が実際に作った曲とのつながりが本当に、記述通りでした。
書籍の中には、【おススメの曲】ということで、その章で伝えたい概念“多様性”や“レジリエンス”等のテーマと合った、作曲家たちの楽曲を紹介されています。
“多様性”や“レジリエンス”などのキーワードを思い浮かべながら、実際に聞いてみると本当に、そのテーマと楽曲が合致しているものでした。
Spotifyを持っている方は、下のプレイリストを試してみて頂ければと思います。
(この本の中で紹介されている音楽がプレイリストに纏められています。)
■音楽がもつ可能性
「リベラルアーツ(教養)として音楽を学ぶ」というと字面だけを見るとやはり、難しく感じてしまうし、身構えてしまいます。
只、読みながらふと考えたのですが、「音楽ほど、国や時代を間単に越えて、多くの人に愛されてきたものはないのではない」ということを。
政治や宗教は、対立し合うのをよく見かけますが、音楽の中で「○○派だ!○○派反対!」みたいな、対立って起きていないと思います。
音楽はいとも簡単に人の懐に入っていく存在なんだと思います。
個人的にも、Partyやクラブが好きで、良く行きますが音楽を介して出会いってありますね。。。(違いますかね)
話はそれましたが、日本でも馴染みのないですがヨーロッパ諸国を中心に行われる音楽版オリンピックであるEURO Visionも掲げる概念は、そんなところなのか、と思いました。
EURO VISIONの理念は、音楽の魅力は普遍的であり、世界を結ぶもの、だと認識しています。
■音楽評論家の言葉の綴り方
そして、読んでいて、「おぉ」と感じたのは、音楽に携わっていられる人ならではの、良い意味で印象的な表現をされるな、と感じました。
「ショパンは、まるで天から降りて来きた音楽をそっと受け止めるように作曲した」
いわゆる比喩表現ですが、一般人には使えないのではないでしょうか。少なくとも、私にはこんな素敵な表現を使うことは無理です。
私は、職業柄、社内の「報告書」や「経伺書」のようなオカタイ文章を書く事が多く、そういった表現は、文字の遊びを許さず、どこまでも端的に情報を伝えることのみ求められる為、いつしか書けなくなってしまいました。
こういう上品な表現に触れられたのは、とても心が洗われました。
艶やかな表現に出会えるのは、本を読むこその醍醐味だと思います。
■この本を読み終えて
先にもお伝えした通り、1冊目の「ハーバードでは…」も面白かったのですが、期待以上にこちらの2冊目の方が、個人的には好きでした。
これまでクラシックは疎かった私ですが、この本によってクラシックという新しい音楽のジャンルの扉を開けてもらい、音楽の幅を開いてもらいました。
これからは、本のお供に、心の平穏にクラシックもありだな、と思いました。
以上、お付き合い頂きありがとうございました。
参考になれば嬉しいです。
それではまた次の記事でお会いしましょう。
Blue